枠にスクリーン紗を張る工程を紗張りといいます。
ノーマル張りとバイアス張り
枠に対して紗(織り目)を平行垂直に張ることをノーマル張り(正張り・マトモ張り)。
斜めに張ることをバイアス張り(バイヤス張り)と言います。
ノーマルで張った場合とバイアスで張った場合、どのように異なった結果になるのか?例えば、、、
上の斜線柄をマトモ張りで製版すると、紗の経糸・緯糸が干渉し、抜けるところと抜けないところで段がつきます。(下図、わかりやすく作図しております)
これに対してバイヤス張りの場合、マトモ張りと同様に段はつきますが、ギザギザの間隔は狭まることで目立たなくなります。(下図)
このように同じメッシュカウントの紗でも角度を変えることにより、再現性も変わってきます。
バイアスの角度
円はどこかで紗の角度と合ってしまうため、マトモでもバイアスでも結果は変わりませんが、水平垂直の線で構成されているロゴなどの(ベタ)柄は、バイアスで張ります。
ベタ柄の場合は、具体的に何°にしなければいけないということは特にありません。
45°が良いように思いますが、現実的には紗の用尺も長くなり、その分コストがかかってしまうため、10~25°くらいで張られていることが多いように思います。
網点表現を製版する場合、網点の線数・角度と紗のメッシュカウント・紗張り角度の関係で網点がモワレになってしまうことがあります。これを避けるために、各色に対して紗の角度を指定して張ります。
モワレというと、生地への印刷の場合、織り目とスクリーン紗でモワレになることもあります。この場合も、指定角度で張ることになります。