いただくご質問のなかで
市販されているスクリーンプリントキット ( Tシャツくん 、自分の作成した柄を製版してTシャツなどに印刷できるキットです。) の製版についてご質問をたまにいただきます。
その際の回答をまとめて公開したいと思います。内容は私のキット使用経験または製版の経験から推察される回答となっております。キット以外のスクリーン製版の参考にもなると思いますのでご参考まで。
【ご注意】キット付属の取扱説明書をよくお読みいただき正しい使用法を遵守し作業してください。
柄部分の感光膜がきれいに落ちない…
原因として考えられるのは…
- スクリーンが露光前に自然光や照明で感光してしまっている
- 原稿の黒部分が薄い (透けている)
- 柄が細かいすぎる
- 水洗の仕方
太陽光が入らない場所で作業しましょう。また蛍光灯などの家庭の照明にも注意ください。自然光も紫外線を含んでいるので感光膜が徐々に硬化してしまいます。露光作業は薄暗い場所で作業するのが良いと思います。
原稿の黒い部分が薄い(透けている)と露光の紫外線が 感光膜まで達し感光してしまいます。手書き原稿の場合は、隠蔽性のある“顔料マーカー(黒)”が良いと思います。
柄の細かさについては、1ミリ以上とありますが、実際は少し細くても抜けています。透過性のある紙(フィルム)で隠蔽性のある黒マーカーなどで原稿を描けば細かな柄も再現できます。
露光タイムですが、手描き用が約60秒、インクジェット用が約135秒と設定されていますが、黒濃度/紙の厚み等で感光度合いは変わってきます。例えば露光タイム135秒で抜けにくいようでしたら、タイマーを用意して90秒でストップ(消灯)してみる。90秒では柄以外も取れてしまうようなら110秒で露光してみるという具合に適切なタイムを探っていきましょう。
水洗は出来ればブラッシング前に水に浸しておきたいです。しかしフレームに水が入ると、スクリーンの感光剤がフレームにくっつき外れにくくなってしまいますので水が入らないようフレーム周りにマスキングテープ等を貼っておくと心置きなく水洗することができます。また冷たい水より温かい水で水洗すると落ちやすいと思います。
と、まあこのような感じで…
このスクリーンプリントキットについて、次回も続けて書きます!
スクリーンプリントキットの製版Tips(1) <了>
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