【水平型真空焼付機】ジアゾフィルムコピーの設備

ジアゾコピー用紫外線照射機20年以上前は、スケッチや紙焼きなどが版下として入稿されてきました。

当時の版下作業は、紙焼きや手描きトレースした原稿・版下を製版カメラで撮ってフィルムに変えしてから、切ったり貼ったり描いたり、マスクや塗り足し、網を掛けたり、色分けやトラップ、捺染特有の型口処理を行い製版フィルムを仕上げます。
原版のフィルムを切り貼りするわけにいかないので、フィルムコピー(デュープ)をして作業をしておりました。完全にアナログ手作業です。

写真の紫外光照射機にて、ジアゾフィルムを敷き原版フィルムを置いて、真空をかけてフィルムを密着させ、紫外光を照射します。未露光のジアゾフィルムは黄色いのですが、紫外線で露光すると、さぁーっと透明になっていきます。紫外線の当たっていない部分は黄色のままです。これをアンモニアの現像機に通して現像します(ジアゾはアンモニアガスにより黒くなるそうです)。黒濃度があまりでない時は再度現像機に通します。
それでもジアゾの黒濃度は薄く、透けて見えるので、分版でのトラップ処理等の確認は分かりやすかったです。

水平型真空焼付機

<当時のカタログ>

このように弊社ではフィルムのデュープとして写真の紫外光照射器は使用しておりましたが、ご承知の通り、今では原稿は100%近くデータ化、作業もコンピューター上で処理できるようになりました。ここ10数年でジアゾフィルムコピーもほとんど使用する機会はなくなり、しばらくスクリーン版の後露光に使用しておりましたが、昨年末退役となりました。

いままで故障もせず働き続けてくれてありがとう!